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パパ目線で伝える子育てのこと

“し”の裏切り

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我が家は4歳のお兄ちゃんと1歳の弟くんの兄弟との4人暮らし。今回は私の上の子とのお勉強で垣間見たひらがなとカタカナのはざまの話。

登場人物紹介

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兄:4歳0ヶ月
ひらがな・数字は大体大丈夫。カタカナはまだ怪しい。

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弟くん:1歳9ヶ月
いち、にー、さん、しー、と言うと「ごーーっ」と言ってくれる。ただただ可愛い。

(*イラストはKaoさんに描いてもらいました。詳細はこの記事をご覧ください*)

4歳くん、ただいまひらがな・カタカナのお勉強中です

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(*下の子の寝かしつけの間に書き取りの練習中*)

子どもが2歳くらいまでは、ただただ健やかに育ってくれればそれだけで十分満たされていた私ですが、3歳を過ぎて少し欲が出てきました。もう少し人間らしい振る舞いをしてもらいたいという欲望です。

用をたすときは厠に行く、食事の前には手を洗う、鼻はほじっても食べない、そういう社会的な振る舞いをごく当然のようにしてほしいという願望。

あと、あれです。文字の読み書きができるようになってほしい。これ大事。

日本という国では3歳になった途端に周囲がにわかにざわめきはじめます。ボク・ワタシひらがな読めます!書けます!というのが一つのステータスになるのです。

道を歩けば、道路にデカデカと書いてある「と ま れ」の3文字に狂喜乱舞し、大声でとまれを叫んでは周囲アッピールする子どもに遭遇し、スーパーでは「こ れ は お い し い」とか「だ い に ん き」とか一つ一つ読まずにはいられない子どもが溢れています。

それに子どもだけじゃない。同年代の子どもを持つ親の書くブログも文字を覚えさせるコツ!みたいなエントリに溢れています。

うちの息子も遅れを取ってはいかん。せめて人並みであらねば、周りの子からバカにされ、仲間はずれにされ、打ちひしがれ自信を喪失し、悲惨な人生を歩みかねない。

そんなわけで3歳過ぎたあたりからぼちぼちとひらがな・カタカナ学習を始めています。ま、学習っていっても絵本や図鑑を読んだり、お風呂にあいうえお表を貼って読んだり、というレベルですが。

ひらがなにおける「し」と「く」の偉大さ

3歳児にひらがなを教えるにあたって、あいうえお順に倣って「あ」から始めるといきなりつまづきます。

「あ」って難しいんですよ。大人からすると何の変哲もない「あ」ですが、文字の概念も何もない子どもからするとスゲー変な図形らしい。

そして、やっと「あ」に慣れてきたかと思うとすぐに「お」がやってくるんです。分かる。痛いほどよく分かる。あもおも同じに見えるよね。そういう意味では「め」も「ぬ」も「ね」も「あ」一派です。全部「あ」に見える、らしい。

ここで現れる救世主が「し」と「く」。こいつらまぢで神文字。3歳児と最初に仲良くなる五十音ランキングでぶっちぎりのトップ2。

なんてたって一画で書くことができるシンプルさ。何なら人文字で身体を使って覚えることも出来る。なんて3歳児向け。

同じように「つ」とか「へ」も覚えやすいと思うかもしれない。でもほらあいつらって「っ」になるとアホにならなきゃいけないし、「へ」なのに”え”になってえってなるし、なんつうか曲者なんですよ。元木みたいな。

それに比べて「し」と「く」の素直さ、実直さ。たまに濁ることもありますが、まぁ濁音にならなくたって大体は伝わるから良しとしよう。

「し」を覚えてからは街で寿司屋を見つけるたびに「しーーっ」と指差すようになり、その流れで「す」も覚えてくれます。同じように薬屋さんを通るたびにくくくく言うようになるし、その流れで「す」も「り」も覚えてくれます。

初めてひらがなを学ぶ子どもにとって、「し」と「く」は全ての始まりであり、他の五十音は「し」と「く」がなければ覚えられもしない、ついでのやつらです。

今4歳で書きの練習もぼちぼち始めましたが、やっぱり最初は「し」と「く」から始まります。覚えやすい。書きやすい。なぜ五十音の始まりを「し」と「く」にしなかったのか。私にはまったく理解ができません。

しの裏切り

 「シ」の画像検索結果

私が全幅の信頼を寄せる「し」と「く」。全ての始まりであったはずの二文字ですが、こともあろうか「し」の野郎が豹変したのです。

あんなに信頼していたのに、信じていたのに。

 

最近、息子はカタカナのお勉強をしています。これまでのように息子にとって一番の仲良しである「し」と「く」を頼りにカタカナを攻略しようとしていました。

そしたら「シ」の難度が高いこと高いこと。画数も一気に3倍。さらには「ツ」の巧妙な罠。加えて「ソ」も現れちゃって。シンカリオンがソンカリオンでツンカリオンになってしまう。

なんだよ。なんだよ。ひらがなのときにはあんなに優しく微笑んでくれたのに、カタカナになった途端に急にヨソヨソしく突き放してきた。

取り残された私と息子は誰を頼りに生きていけばいいんだ。「く」も「し」ほど態度を変えてはないですが、結構冷たくなったのは間違いない。クククク。

カタカナの世界は思っていたよりも殺伐とした世界だ。そんな絶望の中、捨てる神あれば拾う神あり。ひらがな世界ではスパルタのように厳しかったあの行が急に優しさを見せてきたわ

It’s ハ行。ハヒフヘホ。ばいきんまんお得意のフレーズで幼児にも馴染み深い行なのですが、ひらがなのときには「は」と「ほ」で混乱を起こし、「ふ」も意味不明な図形で悪名高い。

それがカタカナになって急にフレンドリーに。ハヒフヘホ。どことなく間抜けな雰囲気がとっつきやすいと評判です。ハーヒフヘーホー。

おわりに

こうやって今日も楽しくお勉強に勤しんでいるという話でした。

本エントリが2018年最後のエントリの予定です。本年もありがとうございました。来年もぼちぼちよろしくお願いします。