我が家は5歳のお兄ちゃんと3歳の弟くんの兄弟との4人暮らし。今回は夏本番が近づいてやんちゃ男子たちも色めきだしている話。
登場人物紹介
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兄:5歳7ヶ月 |
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弟くん:3歳5ヶ月 |
(*イラストはKaoさんに描いてもらいました。詳細はこの記事をご覧ください*)
夏が来ない
なっつがくーるー きっとなっつがくーるー
まっしろなーうまにぃのったおうじさまがぁ~
みがきをかっけてぇ ことしぃこぉそぉお
だきょうしない!あせらーない!さびしさにまっけなぁい!
大黒摩季が頭から離れない季節が近づいてきましたが、近づいては来るけど一向にやってこない。真っ白な馬に乗った王子様じゃなくて、そもそも論のほう。梅雨が明けない。天気が晴れない!
こんなに毎日くもり曇り雨雨だと流石に気が滅入るわ。大人がこんなに参っているんだから、いわんや小さな怪獣たちはって感じです。
表だって気が滅入っている様子はないですが、雨が降っていようがいまいが「外に出たい」「お散歩したい」の兄弟声をそろえてのシュプレヒコールが止むことはなく、外に連れ出すまで延々と騒いでいます。外に出なくたって家の中で暴れてる。100%を超える勢いの湿度のなか汗びっしょりになって。
先日の4連休、お天気はずっと悪かったですが、幸か不幸か「降ったりやんだり」の雨だったので、Yahoo天気の雨雲レーダーと睨めっこしながら、雨が止んだ間隙をぬって近所のお散歩に繰り出していたのです。だんすぃ持ちの家庭は分かると思うんですが、雨上がりの散歩って一番大変。乾いた地面の100倍くらい色んな罠があるからね。そこに罠があると分かったら喜んで引っ掛かりに行く連中だからね。
近所の散策でやることといえば
ご近所の散策でやることといえば…虫捕り!
5歳のお兄ちゃんは寝ても覚めてもムシムシムシムシ言っていて、四六時中虫のことばっかり考えています。そんなに愛されたら虫も迷惑やと思うわ。
このエントリでも少し書きましたが、虫を捕まえるまで決して帰してくれない5歳児と東京のコンクリートジャングルとの相性は最悪。
いつも休みの日は虫を探してばっかり。そしていつも見つかるのはダンゴ虫。気づくと腕じゅう脚じゅう蚊にさされまくり。もちろん虫除けをこれでもかって噴射してはいるんですが、自ら蚊の方向に向かっていってるんだから致し方なし。蚊のほうも刺さなきゃ失礼だと思ってるよ。
そんな地獄をこの数カ月のあいだ毎週末見ていた私ですが、灼熱の夏が少しだけ待ち遠しかったのは、夏になれば地中から無数に湧いてくるセミさんを捕まえられるから。
まだ梅雨は明けていませんが、外を歩いているとどこからともなく聞こえてくるミーンミーン。ああ救世主よ。ようやく、ようやくこの地に舞い降りてきた(というより地中から湧き出てきてくれた)のね。
声は確かに聞こえるのに、姿が見えない
もともと木の幹みたいな色形をしてるから、よーく目を凝らさねば見えぬのですけど、それにしても全然いない。
確かにこの木からミーンミーンミンって聞こえてくるんだけど、どんなに目を凝らしても見えないの。明らかに上のほうで鳴いているから、全然の手の届かないところで鳴いちゃってるわけですよ。
はい、コレ修羅場ーー。地獄キマシターーー。
確実にそこにいるのは分かるのに見つからないんだから、5歳児のストレスは溜まるいっぽうですよ。何も聞こえなければ「いないんだね」で済むのに、鳴き声だけ聞こえるんだもん。
「なんで見つからないの?」「木の上のほうにいるんだよ」「それじゃしょうがないね」
なーーんて展開なんてあるわけない。真理を知るほど馬鹿を見るなんて、この世界は理不尽で埋め尽くされてるわ。
10本も20本も上を見上げながらくまなく木の幹を凝視して、おおいたいたってなるのは手の届かない遥か高み。網を伸ばして手を伸ばしても全く届く気配がしない。余裕かまして1ミリも逃げようとしないセミにちょっとムカッとしてね。ダルシムのことをこんなに羨ましいと思う日がこようとは。
去年(楽勝で)セミを捕まえていたときはもっと木の低いところにいたような記憶があるんですが、時期によってセミの止まる高さとかってあるのかな。もう少し夏が本番になると木の上のほうが渋滞して下がってくるとか。
なんにせよずーーーっと首を上にあげているもんだから、すっかり首を痛めてしまったわ。もう首が回らない回らない。
ホントに1時間以上にわたって首を痛めながらじーっと目を凝らして木を見つめていたもんだから夢でまでセミ取りに駆り出されていたわ。もちろん分類すると悪夢のほうね。
セミの羽化も観察できた
今の時期、地中からうじゃうじゃとセミの幼虫たちが湧き出てきて、羽化のために収まりのいい場所を探している。この時期、木の根元のいたるところに穴が開いているんですが、それがセミの幼虫が出てきた跡だと知ったのは、つい最近。今度皆さんも公園に行って木の根元を見てごらんなさいよ。ぼっこぼこに穴空いてるから。
そんなぼこぼこの地面の上でウェイウェイしていた5歳児が見つけてしまった。ああ悪運が尽きた約1匹。よりによってこの男に見つかるとは。
うん、流石5歳児というべきか、地面近くの異変には良く気づく。というか彼、彼ら(3歳込み)は大人に木上のセミを探し回らせて己らは呑気に追いかけっこ始めるからね。こちとら血眼になって探してるのにマジキレそうになる。
おっと話が逸れた。そんな地面近くに敏感な5歳児に運悪く見つかってしまった幼虫くん。そのまま拉致されて我が家のカーテンにやってきたの。
んんん
え、え
お、お、
うおおおお
無事に羽化を終え、立派なセミとなってくれました。羽化を始めたのが午後3時前で三十分もしないうちに脚まで全部出て、1時間くらいでバシッとセミっぽくなった。
諸々乾いてセミっぽくなったのが夜の10時くらい。それまでは我が家の中でのんびり過ごしてましたよ。子ども達も1時間くらいで飽きた…汗
家の中で飛び回られても困るので、そろそろ飛ぶかもなってタイミングで網戸の外に出てもらいました。でもなんだかんだ翌朝まで網戸にへばりついてくれて、子ども達にしっかり顔見せをした後に青空に旅立っていきました。
おわりに
夏本番!を前にだいぶ足踏みをしている日本ですが、私の頭のなかはもう真夏の悪夢です。ミーンミンミン。