我が家は4歳のお兄ちゃんと2歳の弟くんの兄弟との4人暮らし。今回はほぼひとりっ子で育ってきた私から見える兄弟の不思議な関係について。
登場人物紹介
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兄:4歳8ヶ月 |
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弟くん:2歳5ヶ月 |
(*イラストはKaoさんに描いてもらいました。詳細はこの記事をご覧ください*)
ひとりっ子から見る4歳2歳兄弟は不思議がたくさん
冒頭にいきなり訂正から入りますが、わたしには歳の離れた姉がいます。ひとりっ子ではないです。
歳が離れていて昔からそんなに交流のない姉弟だったことと、私が小学生のときには上京してしまって長い期間ひとりっ子状態だったことから、ほぼひとりっ子として書いています。
そんなほぼひとりっ子の私から見る今の4歳・2歳兄弟の息子たちの様子はすごく興味深いものがあります。
なんか得体の知れない新種の生物を間近で観察しているような不思議な気分。単体で見ると同じ男なので大体の行動に対して理解はできるんですが、これが兄弟になるだけで、すんごく不可思議な存在に変わるんです。単体とは全く違う生き物になるの。
今回はそんな(ほぼ)ひとりっ子だったパパから見た4歳と2歳の兄弟の不可思議をまとめてみます。
(*大人しいアルパカには首輪が付けられて、どうにもならない兄弟は野ざらしの図*)
ひとりっ子から見た兄弟の不可思議
兄弟が揃うと無駄に無敵感を出してくる
4歳のほうも2歳のほうも単品だとそこまで危険なことはしないんですが、2匹揃うと急にそのたがが外れます。
エンドレスに暴れまわって自分達の半径30メートルにあるありとあらゆるものを荒らしまくるし、所かまわず大はしゃぎで騒いでは周りの人に苦笑されることもしばしば。
つい先日も動物園に行った際に小動物と触れ合うコーナーに行ったんですが、散歩するフラミンゴを2人で追いかけ回し、フラミンゴのほうがビビって逃げてしまうという事案が発生しました。
普通子どものほうがビビってそんなに近づかないんですが、近くで見てた別の親子連れに思わず「あの子ら怖くないのかな」って呟かれるくらいに顔を近づけて楽しんでました。見てるこっちはくちばしでどつかれるんじゃないかとヒヤヒヤ。
モルモットやウサギを抱っこできるコーナーでも、1人だとこの距離感なのが、
2人になるとこうなる。
ちかっ
心なしかうさぎの目が怯えています。
「赤信号、みんなで渡れば怖くない」みたいな心理になるのかなぁ。ひとりっ子の私には実際のところがよく分かりませんが、とにかく2人揃うと急に無敵モードになるんです。
親としてその無敵オーラを纏った2人に付き合うのは割と大変なんですが、でもなんだか羨ましくもあります。
そんなに喧嘩するなら近づかなきゃいいのに
この2人しょっちゅう喧嘩しています。5分に一回はどちらかが大泣きしている。5分以上平和を保つには今のところテレビの手を借りる以外に方法は見つかってないです。ま、テレビも何を見るかで結局喧嘩するんですけどね。
ひとりっ子からすると、そんなに喧嘩するくらいなら近づかなきゃいいのにって思うんですよ。実際に2人にそう言うときもあります。
でも結局2人一緒になってる。2人違うところで遊んでいても誰に指示されるわけでもなくいつのまにか2人並んでいる。
どっちかが楽しそうに遊んでいると、必ず駆け寄って「混ぜて」って言います。で、結果色んな取り合いになって楽しむどころじゃなくなる。
譲り合うなんてことはしないし、お互い譲られることも全く想定していない。もはやそれは喧嘩の合図にしかなっていない。それなのに、当人たちはそれを全く意に介すことなく次の瞬間ケロッとしてる。
一日に何回も何回も同じ展開を繰り返しているのに、ちっとも学習しない。
喧嘩するほど仲が良いなんてホントよく言ったもんだ。ひとりっ子にはその距離感があまりよく理解できないんですが、こうやって毎日本気でぶつかり合う経験ってきっとコミュニケーション力を鍛えるのに大事なことなんだろうなぁ。私がコミュ障なのはこういうところにも原因がある気がしてきた。
兄は自分で兄らしく、弟は自分で弟らしくなる
一応ひとりっ子なりに考えて、お兄ちゃんに対し「お兄ちゃんなんだから弟に譲りなさい!」みたいなことって言わないようにしています。なるべく兄弟を公平に扱おうとね。
でも気付けば自分たちでしっかり兄と弟という役をまっとうしているんです。
ごくごく自然に弟の手を引くし、ごくごく自然に兄の後ろを「おにいちゃんまってー」と言いながら追いかけてる。
兄から弟に手を出すことはほとんどないし、弟はちょっとでも叩かれたら(最初に手を出したのは自分なのに)この世の終わりみたいに泣いて兄を悪者に仕立てようとする。
私は別に兄に兄らしく、弟に弟らしくすることを求めてはいないし、教えてもいないのに、勝手に2人が兄弟になっていく。
ひとりっ子だと知らなかったですが、兄弟は自分たちで兄弟になっていくんですね。
兄弟育児は反対を褒めるの法則で
育児において一番大変なのは、子どもに何かをさせること。ご飯を食べさせる、着替えさせる、トイレに行かせる、寝かせる、毎日毎日数えきれないタスクを飴と鞭を上手に使い分けながら子どもたちにやってもらわなければいけません。
この「子ども自身にやってもらう」にあたって兄弟っていうのは非常に使い勝手がいいことが判明しました。
そう、どっちかをおだててノセてあげれば、自動的にもう1匹も釣れていることが多いんです。
1人が調子に乗ると自動的に2人とも調子に乗るという兄弟の不可思議な性質を巧く利用したテクニックです。
我が家の場合、ご飯のときが一番顕著で、食欲魔人の弟を勝手に褒めていると、兄が対抗心メラメラで勝手に張り合ってきます。
これ、兄に「もっと食べなさい」って言ってもダメだし、「いっぱい食べて偉いね!」って言ってもここまでの効果はないんです。弟に「あなたよく食べるね〜」って言うのが、兄の食欲スイッチに一番にヒットするんです。
割と少食な兄が最近完食することが増えてきたのは弟への対抗心が半分くらいその要因を占めている気がする。
ひとりっ子の私も最近ようやっとこの兄弟の不可思議な性質を掴んできて、動かしたい方とは逆の方を敢えて褒めて本命を動かす、みたいな高等テクニックを使えるようになってきました。一石二鳥だわ。まー2匹の鳥がピーチクパーチクうるさいことのほうが多いけど。
(*安全なところでは先に進み、車通りが多い道路は手を繋ぐツンデレ兄*)
おわりに
4歳・2歳のダンスィ兄弟。お互いをバチバチに意識して毎日生きています。2人が起こす化学反応はひとりっ子の私が見たこともない色の炎色反応。
不思議がいっぱいの小さな兄弟だけど、ひとりっ子の私には羨ましくも映る2人です。願わくばこのままずっと仲良しでいてくれたら。